【俺が赤面した理由(ダテチカ)】



秋の軟らかい日差し明るいカフェテラス。
元親はカフェオレを啜りながら、なんだか落ち着かない様子で政宗が来るのを待っていた。

「政宗遅っせ〜な〜」

そんな言葉をつぶやきながら、視線を下に落とす。

元親の足元にはたくさんの紅い紅葉が重なるように広がって、秋の表情を見せていた。

ふと、カップを握る手元に、紅葉が一枚舞い落ちてきた。

見上げれば、真っ紅な紅葉の葉が辺り一面、元親の頭上を彩っている。

元親はその葉をつまみあげると、テーブルに置き、眺めるようにそれを見る。

見事なまでの紅い紅い紅葉。

すると、風のいたずらか、元親の頭上から鮮やかな紅葉が次から次へと降ってくる。

元親は、テーブルに降ってきたそれらを、重なるように並べてみた。

「なんだぁ、小人みてぇだなぁ」

元親が並べた紅葉は大小様々。葉の端がめくれたり虫に喰われたり、いろんな表情をして、
それぞれがまるで踊っているようだ。

「ははは、面白れぇ」

元親は次から次へと落ちてくる紅葉を、テーブルいっぱいに並べて眺めた。

すると、カフェテラスの横を通り過ぎていく女の子達が、クスクスと笑いながら通り過ぎていく。

元親はその声にハッとすると、慌ててテーブルに置いた紅葉を払い落とした。

いったい何を笑ってるんだ?

元親は通り過ぎていく人達に神経を尖らせる。

元親が落ち着かない理由、それは先程から、自分の横を通り過ぎていく人々が、なんだか自分
を見て笑っているような気がしてならないからだ。

元親は、待ち合わせに今だ現れない政宗に、心の中で悪態をつきながら、またカフェオレを啜った。

「YO〜元親、お洒落な髪飾りじゃねえか」

突然、耳元で声がした。

「どぁ〜、な、て・てめえ、びっくりするじゃねえかぁ」

政宗が気配を消して後ろから近付いたことに、元親が抗議の声を上げる。

すると、政宗はそんな元親に構わずに、元親の頭に手をやった。

「ほら、なかなか可愛い髪飾りじゃねえか」

政宗の手が元親の頭に触れると、ハラハラと紅葉が二枚落ちてきた。

「あぁ?」

元親はその紅葉を見て、通り過ぎていく人達の笑いの理由がやっと理解出来た。

「あぁ、なんだぁ、紅葉が頭に着いてたのかぁ」

「YES、それもとびっきり可愛くな」

元親は、政宗の『可愛く』という言葉に、眉間にシワを寄せる。

「なんだぁ?可
愛くぅ?」

すると政宗は、元親の頭から落ちた二枚の紅葉を手に取ると、まるで、犬か猫の耳のように自分の
頭に翳すと言った。

「AA〜こんなふうに髪に刺さって、まるで動物の耳みたいになってたぜ。」

政宗のその姿に、元親はワハハと笑う。

だか、ふと自分が政宗がくるまで、その姿をしてカフェオレを啜りながら、ましてやテーブルに紅葉を
並べたりもしていたそんな自分を、たくさんの人にさらしていたと思うと、無性に恥ずかしくなってきた。

「・・・」

「どうした?元親」

急に黙り込む元親に政宗がその顔を見る。

すると、色白の肌が段々とまるで紅葉のごとく紅く染まっていく。

「HEY元親どうした?てめえが紅葉みてえだぜ」

政宗の言葉に、更に恥ずかしさが増していく。

「も・紅葉みたいとか言うんじゃねぇ」

政宗は元親の様子に更に続けて言った。

「AA〜N、そんなに、恥ずかしがることなのか?なかなか似合ってたぜ。まあ、そんな今の紅葉みたい
な顔も嫌いじゃねえが、できればその顔は俺と二人だけの時にしてくれねえか、じゃねえとここでKissしたくなる」

政宗の言葉に元親は、真っ紅な顔のまま、慌ててその口を押さえる。

「ば・ばかやろう、こ・こんな人通りの多い所でなに言ってやがる」

政宗は元親の様子に愉快な気持ちが押さえられずニヤリと笑うと、元親の耳元で小さく言った。

「OK、じゃあKissは俺の部屋でだ。ついでにどこまで紅いかも確かめてやるぜ」

「・・・・・(沸騰)」

紅葉の舞降る秋の空の下。

紅く染まった歩道の上を、紅葉よりも紅く染まった元親と、その手を引く政宗が仲良く歩いていくのであった。


「ま・政宗、手、にぎったまま?・・・(汗)」


「AA、せっかく色づいてるのに、醒めたらもったいねえだろ(ニヤリ)」


「・・・・・・・・・(激沸騰)」



おしまい。


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ども、秋なテーマのプチ話です〜。

色白のチカちゃんが、真っ紅になったら可愛いだろな〜、と思いながら書きました(え?間違ってる?笑)

最近、急に寒くなって秋どころか、冬になりつつあるので、ちょい焦りました。

え〜と、まだ秋ですよね。

寒くなる季節を、二人のラブラブで温っためてくれぃ〜〜〜〜。



2010.11.23

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