私設ば・さら総合病院
リハビリ作業療法士・元親
リハビリスタッフ・野郎共
小児科医・政宗
パラレルでもやっぱり「だてちか」
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*バサラ病院リハビリルームで・・・*
バサラ病院リハビリルームで紫色のジャージがよく似合うひときわ背の高いスタッフは昼前の最後の患者のカリキュラムをちょうど終えたところだった。
「よう、元親、昼一緒に行かねえか?」
小児科医の政宗がリハビリスタッフルームの入り口から声をかけた。
政宗と気の合うこの別部署スタッフの元親は何時も『おぅ』といいながら元気良い顔で振り向くのだが、今日は政宗の予想に反してその顔には大きなマスクがかけられていた。
「ああ、政む・・伊達Dr、今終わったところだ。」
そう言いながらスタッフルームに向かってくる。
「なんだあ、マスクなんかして、風邪か?」
政宗の言葉に元親は右目で苦笑いの形を作った。
「なんだかよぅ、昨日の晩から喉がイガイガしやがって、患者に移したらいけねぇからなぁ、とりあえずマスクしてんだ」
そう言ってマスクを外すと顔全体が少し熱を帯びたようにうっすらと赤くなっている。
「なんだ、熱があるんじゃあねえか?」
そう言う政宗の前を『ん〜?』とはっきりしない返事をしながらスタッフルームに入っていく。
「伊達Dr、俺らもぜってぇ熱があると思うんですよ、アニキに言ってやってくださいよ、ぜってえ仕事休まねえんだから」
他のスタッフが政宗の言葉に賛同するようにそう言う。
面倒見の良い元親は他のスタッフからアニキと慕われていた。
政宗は元親の額に手を当てると少しばかり熱っぽい顔を覗きながら言う。
「俺の診察室来るか?診てやるぜ。」
「ああ?てめえんとこは小児科だろうがよ」
元親は政宗の言葉に眉間に皺をよせる。
「なんだと、大人だって診察できんだぜ。」
元親の言葉に心外だとばかりに政宗が言う。
「そりゃぁ解ってるがよぉ、なんか小児科の診察室で俺みたいなでかいのが診察だなんてこっ恥ずかしいじゃねえか」
そう言いながら、元親はリハビリ業務で掻いた汗を拭くためにジャージのファスナーを下ろした。
元親は素肌の上に直接ジャージを着ていたようで汗が素肌の上を流れている。
「おいおい、元親、手前ジャージの下は真っ裸かよ、そりゃ風邪引くぜ。」
政宗が呆れたようにそう言う。
「ああ、だってよぉ、今日に限ってインナーを持ってくるのを忘れちまってよ」
元親が仕方がないだろうというようにそう返す。
政宗はそんな元親の言葉を聞いて突然ニヤリと笑って言った。
「なんだあ、そいつあいけねえなあ、よし!俺が体の汗を全部拭いてやる、仮眠室に行こうぜ!」
突然そんなことを言う政宗のほうを向く元親、
「はぁ?なんでわざわざ、仮眠室なんだぁ?」
元親は、不振な目つきで政宗を見た。
「ははん、この俺様が体の汗を拭きながら全身を触診してやるぜ!A〜Han」
満面の笑みで政宗がそう言う。
元親は政宗のセクハラまがいの言葉を言いながら笑う政宗に乾いた笑いで『ははは』と返すと、
「丁寧にお断りさせていただきます」
と言った。
残念そうに「そおかあ?」と笑いながら言う政宗。
冗談なのか本気なのか、傍から見ればやんちゃ坊主が2人微笑ましいような会話だ。
「じゃぁ、昼飯言ってくるわ」
元親は他のスタッフにそう声を掛ける。
ふたりは昼飯を一緒に食べるためにスタッフルームを出て行った。
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なんだか、ほのぼのを書きたかったんだけど
ちょっと消化不良な文になってしまった。要修正かも
でも、バサラ病院での2人の関係を書きたかったのさ〜。
親友以上恋人未満みたいな感じなのかなぁ?ふふふこれから進展する感じを出したかったのさ〜。